2014年1月1日水曜日

初日の出は城址で ~龍崖山(大河原城)~

別ブログ「natchdesの雑記帳」でも毎年のように触れているんですが、我が家では毎年お年越し~お正月行事で、大晦日の夜中に地元中山氏ゆかりの能仁寺に詣でて、除夜の鐘で新年を迎えます。


そしてその後「中山の天神様」加治神社に初詣して1年の息災を祈願し、家に帰ってちょっと仮眠します。

と、ここまでは毎年判で押したように行く時間も場所も決まっているんですが、仮眠のあと「初日の出」をお迎えする場所は、毎年決まっていません。

まあ、私のいる埼玉県の飯能というところは、西側の山地から東の平野に向けて開けている土地なので、初日の出を見るスポットには事欠かないんですが(笑)

昨年は地元のあさひ山展望台、その前には天覧山、多峯主山。日和田山も行ったし・・・

さぁて、今年どこにいくかね~☆ とつらつら考えていて思いついたのが龍崖山。

龍崖山には、以前1回だけ初日の出を拝みに暗い中を登っていったことがあります。

そのときには頂上で地元の方たちが麓から担ぎ上げた甘酒を振る舞ってくれたなぁ~♪
もう10年近くも前の記憶ですが・・・(^^;)

でも今回は食い意地に負けたわけではないです(笑)
この龍崖山、実は城跡遺構が残ってたりするんです!


地元の伝承では龍崖山は大河原氏の城跡(大河原城)とされており、麓には「殿屋敷」という場所があって、大河原氏の居館があったと伝えられています。

ちょっと殿屋敷と城が離れすぎてる気もするんですけどね~(^^;)



この龍崖山のあるあたりは大河原という地名で、龍崖山を含む丘陵と名栗川(入間川)の間の細長い平地に集落が広がっています。

集落から大河原城へは八耳堂の前を通って軍太利神社の左脇を登っていきます。
八耳堂の前にある案内板には大河原氏と城のことが触れられています。





これが大河原城の縄張り図。(「埼玉の古城址」より)

軍太利神社の脇、といっても一瞬「どこに道が続いてるの?」と迷うような山道細道。
でも道を見つけて杉山の中の斜面を上っていくと、ちょうど八耳堂の真上くらいの位置にある平削地に出ます。

たぶん縄張り図にある「出丸」だと思われます。

初日の出を拝みにいくには夜明け前に上まで登らないといけないので、真っ暗で写真は撮れません。
ので、以下の写真は別の日に撮ったものです。








不規則な形ながら、ちょっとした建物なら十分建てられる広さに、2方面にうっすらと土塁が残っています。

うまく撮れなかったので、道の上下うねりで土塁を察していただけるかと・・・
・・・すみません、心の目でみてください(笑)




出丸から先の本丸までの道は、張ってあるトラロープにつかまりながら行かないと登れないような急坂続きです。

でも、ぜえぜえ言いながらも登って5分ほどで本丸直下の鞍部へ。

ここで、別のサイトでは大手方向ではないかと述べられている金蔵寺方面からの道と合流。
道はまた一気に本丸へと駆け上ります。



私が初日の出を拝みに本丸に駆け上がったときには、すでに地元の「初日の出の会」の人たちが篝火を囲んで暖をとりながら、日の出を待っていました。

・・・さすがに昔と違って、甘酒のお振る舞いはなかったな(笑)



そして・・・古城址に昇る初日の出です~!




実はこの城の本丸南側に1つはっきりとした堀切と竪堀があるのですが、そこからもしっかり初日の出を拝ませていただきました(笑)

ちなみに朝日の中の堀切と竪堀。

 





















う~ん、わかりにくい!(笑)
・・・これも心の目で見てください(爆)






この場所に初日の出を見に来てる人たちの中に、どれくらいここが古城址と知っている人がいるのかわからないけれど・・・

でもこの場所自体は初日の出スポットということで市民にはとても親しまれています。

「城址」というには来歴もはっきりしていないし、とても小さい遺構ではありますが、初日の出スポットというだけでなく、もっともっと「城址遺構」ということでも知られてほしいなぁ・・・


古城址で迎える一年。今年もよい城攻めができますように・・・!(-人-)